九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターのA.S.D. Sandanayaka(サンダナヤカ)特任教授、安達千波矢センター長らの研究グループは、世界で初めて有機材料を用いた半導体レーザーダイオード(OSLD : Organic Semiconductor Laser Diode)の電流励起発振に成功しました。また、2019年3月22日(金)に設立した九大発ベンチャー(株)KOALA Techによって実用化を展開していきます。
本研究のポイント:
有機発光素子であるOLED素子を基本構造に、光閉じ込め効果を示すDFB型光共振器構造を埋め込むことで、レーザー発振が可能であることを初めて実証しました。
本研究での実証によって、無機半導体レーザーでは困難であった任意の発振波長(可視域から赤外域まで)、比較的安価で容易な製造プロセス、フレキシブル基板や透明素子等の有機材料の特徴を活かしたレーザー光源を利用したデバイス応用展開が期待されます。
本研究成果は、2019 年5月31日に、日本発の国際科学雑誌である『Applied Physics Express』誌のオンライン速報版で公開されました。
本研究について
論文情報
Indication of current-injection lasing from an organic semiconductor ,Applied Physics Express