金清源

AA設計—艾艾建築設計諮詢（上海）有限公司、社長座右の銘：行動は成功に導く
 

1、当時、九州大学へ留学する動機はなんでしたか。3年間留学する生涯の中で、最大な収穫は何でしょうか。

私は１９９２年年初、日本の留学を始めました。当時、福岡芸術工業大学の入学許可も頂きましたが、やはり九州大学は日本の国立名門大学ということで、九大を選んだわけです。三年間の留学生活で、いろいろな事を学び、自分の視野を広げ、世界を見ることが出来始めたと思います。自分の専攻である建築学も新たに理解し、認識しました。特に、中日韓を含む東アジアの文化に深く接触することができ、私の建築設計に大きな影響を与えてくれました。また、これが帰国後創業の大きな基盤になっていました。

2、1995年九大から卒業してからもう16年にもなりましたが、記憶中、九州大学に関するイメージはいかがでしょうか。帰国後、九州大学に戻ったことがありますか。

印象中の九大は当然工学部箱崎の旧キャンパスでしょう。福岡の東区に、箱崎の古街道と一体になり、思い出すととても懐かしくなります。箱崎古街道に面する東大門が大好きです。 2003年に帰国後、二回九大に帰ったことがあります。中央講堂の下にある学生食堂で食事を取り、いろいろな思い出が浮かんできて、感無量でした。

3、現在、日本の指導教官とどう付き合ったらいいか分からなくて、悩んでいる中国人の学生はたくさんいますが、そういう学生に、何かアドバイスをしていただけませんか。

留学の始め頃はこの問題が確かにあると思いますが、これは日中両国間の文化的相違いから来るものでしょう。指導教官だけではなく、学生や社会人と付き合う時も、問題が沢山あると思いますね。“郷に入れば郷に従え”という諺は皆ご存知と思いますが、互いに尊重し、“開放な心を持つ”ことが大事ではないでしょか。日本人は中国人より大部繊細なので、繊細な心で日本人と付き合えばいいかなと思います。　　　

4、現在、中国において、多くの都市で、例えば、北京では、猛烈な雨が降ると、冠水の被害にあったのですが、建築学専門の方として、今後、中国において都市計画を行うときは、どんなことに注意しなければならないでしょうか。

この問題は大きくて、どこから話をすればいいのかよくわかりません。中国、特に北京では政治的な要素が都市計画の基本的な理念を決めてしまう場合が多いのです。先ず、政府行政改革を先行し、多くのことを民間に任せ、政府としては規則を策定し実行すればよろしいのではないかと思います。

5、現在、多くの留学生が帰国後、自分で創業することについて、どう思っていらっしゃいますか。何かいいアドバイスをしていただけませんか。

留学生にとって、帰国後創業することは進路選択肢の一つに過ぎないと思います。創業すれば先ず専門分野とその市場を見極めなきゃいけないでしょう。利益モデルに対する明白な認識と確実な計画が必要であります。中国ではまた信頼できる人脈作りが大事のではないでしょうか。創業のはじめ頃は、“初稼ぎ”はとても重要であります。“初稼ぎ”の実現は自分以外の力を借りなければいけないことが多いと思います。“初稼ぎ”の出所はわからない場合、改めて創業のことを検討した方がいいのではないでしょうか。