教育部によると、2018年度、中国の海外留学者数は66.21万人となっています。前年に比べれば、2018年度の海外留学者数は5.37万人(8.83%)増加しました。海外から帰国した留学者数は3.85万人(8%)増加しました。
まだ続いている中国人留学生の帰国ブームです。専門家によると、中国国内の発展と成長を見て、留学生が帰国して就職する傾向になっています。海外から帰国することについて、留学生たちはどう考えているのでしょうか。
帰国しますか、それとも外国に滞在しますか。
これは、留学生が卒業を迎える際に直面する選択問題です。どの道に歩むかは、実は、個人次第のことです。
曲銘碩さんは九州産業大学を卒業して、大学で身に付けた言語能力やスキルを活用できる仕事を期待していると語りました。「帰国するかどうかは個人の能力によって決めます。私は日本で就職することに決心しました。中国語や日本語、英語ができるので、日本では良いチャンスがたくさんあると思います」と、曲さんが言いました。
海外から帰国する者が増加するにつれ、留学生の就職活動における競争も激化する一方です。これは、留学生が帰国する際に考えなければならないことです。
王子君さんは今、イギリスサウサンプトン大学で勉強しています。彼女はすでに、国内の就職難を実感していると言いました。王さんによると、就職先は個人の選択です。「北京や上海、広州のような、いわゆる一線都市へ行けば、競争が一層厳しくなります。二線、三線都市や中小型会社ならば、チャンスも多いですし、就職のプレッシャも少なくなります」と、王さんが語りました。
職業計画を立てる必要が
イギリス留学経験を持っている王静さんから見れば、帰国ブームはこれからも続きます。「中国が成長するとともに、もっと多くの留学生が帰国して就職すると思います。それに帰国すれば自分が成長できるチャンスもたくさんあります。例えば、若い同僚同士がやる気満々で頑張るのを見て、自分にもやる気が湧いてきます。しかし帰国する留学生が多くなって、就職が厳しくなるのは言うまでも無いことです。前もって職業計画を立てて、自分の長所をアピールしなければ、就職活動で勝ち抜かないのです。」と王静が言いました。
許暁雨によると、今、留学経験を持っている者は珍しくないので、それだけで就職活動で勝ち抜くことはないです。「国内で勉強してきた者と比べれば、帰国する留学生には人的資本に欠けています。それにしても、国内で経済も社会も成長していますから、私は帰国したいと思います。ただし前もって職業計画を立てなければなりません」と許さんが述べました。
チャレンジもチャンスも
就職が厳しくなる中、帰国就職のチャレンジやチャンスを如何に受け止めるべきですか。
「帰国すれば、チャレンジがあります。数多くの人材と競い合って、気に入った仕事を見つけるのは易しいことではありません。一方、チャンスもあります。国内には、就職のチャンスがたくさんあって、自分の才能を発揮するステージがあります。」と王静さんが言いました。
曲さんは個人の事情を考えて、自分にとっては、帰国というのは、チャンスよりチャレンジだと思いました。「日本では、もう6年間も生活しています。帰国したら、国内の生活や人間関係などに慣れないと心配しています。生活も仕事もゼロからスタートします。それで、今しばらく日本に滞在して、仕事の経験を積みたいと思っています」と曲さんが語りました。
