またも新学期を迎え、中国の大学生たちの「新学期経済」が再び盛り上がりを見せています。ここ数年、オンライン消費、キャンパス速達、キャンパスローンといった大学生たちの消費生活に関する現象や行為が社会的な注目を集め続けています。そんな大学生たちの平均消費レベルや財テク手段について、先ごろ第三者教育データコンサルティング調査機関・麦可思（MyCOS）が中国人大学生の消費活動を対象とした調査報告書を公表しました。
「大学生の消費と財テク状況」と題したこの調査報告書は、オンライン調査方式で実施され、調査対象は在学中の大学生に限定しており、2016年度在学生から1289件の有効回答が得られました。 同報告によると、在学中の大学生の1ヶ月あたりの平均消費額は1212元です（学費や実家と学校の往復交通費含まず）。学生の生活費は主に実家から提供されており、94％の学生の生活費は両親または親戚からの提供となっており、その他はアルバイトによるものでした。大学生の生活費の用途については、男子学生は順に交際費や娯楽費、食費以外の嗜好品購入費、外見を整えるための服飾費でした。一方女子学生は、食費以外の嗜好品購入費、服飾費、交際費や娯楽費の順でした。
調査結果によると、回答した学生のうち、41％の学生が生活費は日常的なニーズを十分に満たしており、余裕があると回答している一方で、3割を超える学生が足りないと嘆く結果となりました。同報告ではその原因として、一つには家庭の経済状況等が原因で生活費の不足が生じている場合と、もう一つは学生側の生活費の使い方に問題がある場合と分析しています。 さらに同報告では4割の大学生が生活費の使用について計画や分配を行っていないと回答しています。そして支出額が生活費を上回る場合、43％の学生が消費をあきらめると選択したのに対して、「両親に助けを求める（40％）」、「後払いにする（20％）」、「友達から借りる（15％）」といった方法で消費ニーズを満足させる学生もいました。
また同報告では39％の学生が身近にキャンパスローンを使用したことがある人がいると回答していることも明らかにしています。同報告では大学側は学生の生活により関心を持ち、経済的に困窮している学生に対し、援助や支援を行い、リスクを回避する教育を強化すると同時に、学生に合理的で計画的な消費を進めるように指導すべきだとアドバイスしています。
