中国の大手求人情報サイト・中華英才網は25日、最新の「中国大学生最優秀雇用主調査報告書」を発表しました。同報告書によると、「史上最悪の就職難」と言われた今年、大学生の希望給与は下がるどころか逆に上昇しました。「最優秀雇用主ランキングトップ50」では、携帯電話メーカーの小米公司、ネット通販大手の京東、宅配便大手の順豊速運などが初ランクインを果たしました。北京青年報が伝えました。
昨年は「就職難」と言われたが、2014年はさらにグレードアップし、「史上最悪の就職難」とされました。大きな就職のプレッシャーを受けつつも、大学生の希望給与は上昇しています。
報告によると、2014年5月現在、内定をもらっていない大学生は38.9％に達しました。この厳しい就職情勢とは対照的に、希望給与額を4000-5999元（約6万5700-9万8600円）とした在校生の割合は77％に達しました。なお、2013年は2000-3999元（約3万2800-6万5700円）が75％を占めました。
この現象について、中華英才網研究院は「経済的な要因を見ると、物価の上昇とそれに伴う生活コストの増加が影響しています。また、90後（1990年代生まれ）の大学生は自己価値の認識と追求の意識が強く、それが希望給与にも現れています。これも希望給与が年々高まっている原因の1つ」と分析しました。
報告書によると、大学生の35.9％が、最も理想的な就職先として国有企業を選びました。国有企業は依然として就職の一番人気だが、勤務年数が3年以上のグループになると、国有企業を選ぶ割合は23.91％に低下し、民間企業を選ぶ割合が33.63％に上昇しています。これについて報告書は「国有企業の福利厚生や、雇用の安定性などの面は依然として強みと言えるが、社会的に福利厚生体系が完備されつつあるのに加え、新たなビジネスチャンスの出現により、国有企業の魅力は低下を見せ始めている」と分析しました。
最優秀雇用主ランキングトップ50のうち、電気通信業、金融業、電気製造業から5社ずつランクインしました。うち、トップ20社には電気通信業から3社が、金融業から2社がランクインし、電気製造業はすべて30位以下となりました。このため、この3業界の中でも最も人気があるのは電気通信業と言えます。
ランキングのトップは昨年と同じく中国移動通信有限公司（チャイナ・モバイル）。華為技術有限公司（ファーウェイ）は昨年の8位から順位を大きく上げ、3位につけました。若者に人気の携帯電話メーカー・小米とアップルはそれぞれ16位と26位で、小米は今年初めてランクインを果たしました。
