昨年11月に開催された第1回中国国際輸入博覧会は、わずか6日間の会期ながら海外企業3617社が出展し、取引額は578億ドル(約6兆4303億円)に達しました。輸入博の展示品を商品に変えるにはどうすればよいですか。上海は「6日+365日」常設展示取引プラットフォームを構築し、永遠に幕を下ろさない輸入博を打ち出すことを模索しました。
輸入博が閉幕してから1ヶ月後、保税展示、商品取引、物流倉庫、通関サービスが一体化した虹橋輸入商品展示取引センターがオープンして消費者を迎え入れるようになりました。保税取引を完税取引と比較すると、貿易企業にとっては2つの大きなメリットがあります。1つは関税をあらかじめ納めるモデルから販売後に納めるモデルに変わったことで、資金の流動の活性化と資金占用率の低下が可能になります。もう1つは売り上げが望ましくなければ、保税倉庫に返品することや他の場所に運んで販売し、「デッドストック」を「ランニングストック」にできます。
日本北海道の「ななつぼし」ブランドのコメは輸入博の「超人気品」で、上海普世慧進出口有限公司が保税展示取引方式によって初めて中国市場に持ち込みます。輸入されたコメは同センターに隣接する税関特殊監督管理エリアの「保税物流倉庫」に直接運ばれ、同センターが販売用として売りに出すと、輸入企業が引き取って卸売りと税金の計算を行い、月末に集中的に納税するという流れをたどります。これだと資金コストが低下して価格を10%引き下げることができ、メリットを消費者に還元できます。