春節(旧正月、今年は2月5日)の大型連休が終わり、労働者たちが次々と故郷からそれぞれの勤務地に戻り始めています。それと同時に人材市場の最盛期も到来しています。就職情報サイトの「58同城」が発表した「2019年都市での就職に関する調査報告」によると、春節後、労働者にとって最も人気が高い勤務地は一線都市で、就職する都市を変えて転職する人の5割は、一線都市を勤務地に選びました。一方で、故郷に帰ってキャリアアップを目指すという選択をした労働者も3割に達し、転職後の職種には「販売」を選ぶ人が多く、「2019年は給与アップを期待している」とした労働者は7割に達しました。
景気循環による影響をある程度受けているものの、一線都市は、引き続き経済が最も発展しており、所得が最も高く、就職のチャンスが最も多い地域となっています。また、定住政策の緩和のほか、起業や就職に関する政策推進がプラスに働き、人材誘致力が持続的に上昇したことで、転職を考える労働者が一線都市で就職する傾向は、ますます高まっています。
一方で年齢により、都市に対する好みも目立った差が生じています。統計データによると、26歳以上の労働者は、春節後、一線都市でのキャリアアップを目指す傾向が高い一方で、25歳以下の人は、新一線都市に注目しています。新一線都市は、卒業後間もない若者に対する一連の政策を講じて、人材誘致力を強化しています。
報告によると、「春節後、故郷に戻ってキャリアアップを目指す」とした労働者は全体の30.4%に達しました。このうち、「実家に戻って両親の面倒を見るため」とした人は78.6%に上がりました。「80後(1980年代生まれ)」と「90後(1990年代生まれ)」の一人っ子ですが、今や職場の主力となっており、彼らの両親も高齢者の仲間入りをしています。家庭という要因を考慮に入れ、両親の傍で親孝行したいと考える労働者も一部でてきています。このほか、故郷に戻って就職する理由として、「家族や友人との距離が近い」、「教育コストが低い」、「生活のストレスが少ない」なども挙げられています。