夏休みシーズンが訪れると、家族旅行市場がいつものように繁忙期を迎えることになります。旅行予約サイトの同程旅遊はこのほど、「2017年夏休み家族旅行と教育旅行の情勢報告」を発表しました。旅行ユーザーの調査研究と夏休み家族旅行の予約データに基づき、今年の夏休みの家族旅行および教育旅行の市場情勢を分析したものです。
データによると、家族旅行は目下、夏休み旅行市場全体を支える細分化されたニーズの中で重要なものとなっており、寄与度は40％を超えます。ターゲット層の構造をみると、1970年代生まれ（70後）と80年代生まれ（80後）の親とその子どもというパターンが97.8％を占め、今年の夏休みの家族旅行と教育旅行の主力消費層です。
家族旅行と関わりが深い夏休み教育旅行も今年の夏休みの人気商品で、国内の名門校で学ぶ旅、歴史や文化のあるルートをめぐる旅などが親たちに最も歓迎されています。
▽家族旅行のピークは7月から8月上旬まで
全国の小中高校が相次いで夏休みになるのは7月初旬で、この時期は家族旅行と教育旅行の出発のピーク期でもあります。同程のデータでは、夏休み家族旅行の60％近くが7月に集中し、7月の上旬、中旬、下旬がそれぞれ20％前後を占め、ピーク期は8月上旬まで続き、中旬になると減少に転じます。
旅行のタイプをみると、家族旅行では国内の遠距離ツアーや周辺ツアーに最も人気があり、海外旅行と豪華客船の旅は合わせて14.6％に上ります。自由旅行が64.7％と最も多く、団体ツアーは29.9％で、この数字には70後と80後の旅行消費の特徴がよく反映されています。
▽教育旅行がじわじわ人気に 体験型旅行商品を歓迎
家族旅行市場と密接な関係がある細分化されたニーズの一つである夏休み教育旅行が、ここ数年じわじわと人気を集め、産業の規模が拡大を続けています。
同程が提供した夏休み教育旅行の消費情勢データをみると、国内の名門校で学ぶルートが親たちに最も人気があって42％を占め、次は伝統文化や歴史的遺跡などを尋ねるルートで20％に上り、3位は科学研究機関や博物館などの見学で14％を占めます。科学館やテーマ性のある夏季キャンプといった従来型教育旅行商品の人気も高いです。その一方、海外の教育旅行ルートを選ぶ人は相対的に少なく、ハイエンドタイプに分類されるといいます。
国内の名門校で学ぶルートは非常に人気があり、北京、上海、天津など名門校を多数擁する都市が自ずと夏休み国内教育旅行で最も人気のある目的地になります。同程のデータでは、北京、上海、天津、深セン、広州、南京、杭州、廈門（アモイ）、武漢、西安が今年の国内教育旅行の10大人気都市です。
海外教育旅行の行き先としては、米国、フランス、カナダ、イタリア、ニュージーランド、ドイツ、日本、シンガポール、オーストラリアが最も人気があります。こうした国には世界的な有名大学が集まっており、家族たちの間で人気が高いです。
具体的な商品の内容をみると、たくさんの有名大学を駆け足で回って見学するといったタイプの旅は親たちに歓迎されず、名門校で教室の雰囲気を味わったり、有名教員の講座に参加したり、名門校の教員や学生と交流したりするタイプの商品が非常に人気があります。ハイエンド海外教育旅行ルートの中には、子どもたちにホームステイをさせ、現地の文化を深く体験させて、将来の留学に備えるというものもあります。
